2月11日(2) 函館青森ダブル温泉

終点、谷地頭に到着する。
ここから少し歩いたところにあるのは谷地頭温泉だ。
いかにも地元の人向けの保養センターといった感じの温泉。
中はとても広い。高温、低温、ジャグジー、そして露天の三種類の温泉を楽しむことが出来る。
朝入った湯の川温泉とは違う、赤茶色の鉄分を多く含む温泉。
同じ町で、こんなに違う温泉が沸いているのは面白い。

谷地頭温泉を出た時には、雪がちらほらと降り始めていた。
地元のおばあさんの勧めに従い、フードを目深にかぶって歩く。
なるほど、これなら湯冷めしない。
谷地頭電停に到着。しばらく待っていると路面電車がやってくる。
この路面電車は真ん中の部分が低い部分低床車。
お年寄りや車椅子の人が便利なように開発されたものの、出口である運転席側のドアから出るのには結局階段を登らなくてはならず、逆に中で移動しづらくなってしまった。
結局、この車両は量産されずに終わってしまったという不幸な車両だ。
運転席後ろの一番いい席をGETして、出発進行だ。

地元の人の利用の多い谷地頭温泉
不運の部分低床車。

 

下り坂はのろのろ運転
車に挟まれ、電車は進む

 

谷地頭を出た電車は、急な坂道をぐいぐいと登る。
こんな急坂、よく登れるものだと感心する。
坂を上りきったと思うと、今度は下り坂でのろのろ運転。
坂を上るときよりも遅いぐらいだ。
あまりにも下り坂が急なためだろうけれど、ここまで遅くなるとは……

十字街でどっと乗客が乗ってくる。
階段が邪魔で、あんまり詰めて乗ることが出来ないみたいだ。
なんとか乗客を乗せて出発。
ここから路面電車は市の中心部へと進む。
運転手が話好きの人らしく、運転席を覗き込んでいた観光客の人に楽しそうに説明している。
道路信号には路面電車の優先システムがあるらしく、信号が変わりそうなときでも、突っ切ってしまっても大丈夫らしい。
その後ろで話を聞きつつ、混み合った狭い車内の隙間から外を眺めた。

函館駅に到着する。
早めに行ったのが功を奏して、自由席を押さえることができた。
接続の北斗が来ると、どっと混みはじめた。
北斗の客が乗り終えると、白鳥は函館駅を出発する。
函館駅に並んだ北斗と白鳥

 

海の向こうは函館
幻想的な木古内駅を出る

 

函館の市街はすぐ終わり、原野の風景が広がるようになる。
しばらく走ると、車窓に海が見えてくる。
向こうに見えるのは函館の街。ぐるりと函館湾をまわってきたのだ。
あの盛り上がっているのは函館山だろうか?
函館の街を周った後、別れを惜しむように函館の街が車窓にひろがる。

函館で観光した疲れが出てきたのか、だんだんうとうととしてくる。
木古内駅に到着する。
ぼんやりと光るホームの明かり、走り去る貨物列車。
どこか幻想的な風景。
木古内を出るとトンネルが続くようになる。
どれが青函トンネルか解らないうちに、木古内に着く前から寝ていた隣の友人の寝息に引きづられるように眠りに落ちた。

目が覚めたのは蟹田を過ぎたあたり。
気づけばもう本州に戻ってきた。
青森駅で友人わせ起こして座席転換。
一駅先の浅虫温泉で降りる。

本日三回目の温泉は浅虫温泉だ。
函館よりも寒いぐらいの駅前に降り立つ。
駅前の観光案内地図を眺めて温泉を探す。
温泉は駅の目の前、歩道橋を渡った向こう側だ。
すぐ近くなのに喜び勇んで行ってみると、なぜだか電気がすべて消えている。
『本日の営業は終了しました』
……どうしよう

浅虫温泉に到着する
道の駅の温泉は営業を終了していた。

 

駅から少し離れた松の湯。地元の人の利用が多い
特急で青森駅まであっというまだ

 

その問題は、結構簡単に解決した。
浅虫温泉には、もう一つ遅い時間までやっている温泉があったからだ。
それがこの松の湯。
ふらふらと案内板にしたがって歩いていくと、松の湯に到着。
入ってみても、誰もいない。
しばらくすると人が出てきた。どうやらこっちは裏口らしい。
お金を払って中に入る。
湯船は大分小さいが、それでも熱いお湯にじっくりと浸ることが出来る。
地元の人に、「上がる前に足を水で冷やした方がいい」と教わり、早速やってみる。
歩きつかれた足に効く……気がする。

駅に戻り、側の食堂で夕食をとる。
もう一人いたお客さんが一万円札しか持ってなくて、おつりの工面に四苦八苦するのはいかにも田舎らしい。
しばらくしてやってきた青森行き特急列車。
たった一区間だけだが、三連休パスなら惜しみなく乗ることができる。
特急なら今日の宿がある青森駅にはあっという間だ。

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